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発行日:xxxx年xx月xx日 |
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KKS Mail News Vol.516 2010/01/06 毎週水曜発行
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注:えー。新春早々、悲しいお知らせが。
このメルマガに、ニュースはありません。きれいさっぱり後記だけ。
すごいですよね。後記だけって。初めから終わりが始まっているという。
そんな2010年の一号目。お手すき時にどうぞ。今年もよろしくお願いします
「・・・」
・・・・・・
「・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・遅い、ね」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そう、だね(続く)
◆今週のcontentsは−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
|・メルマガ編集日記 「僕は、36歳でした」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−です◆
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メルマガ編集日記 〜 僕は、36歳でした
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「新年早々大遅刻かよ」
そんな説明台詞が出てしまうほど、僕たちは待っているのでした。
まあ、仕方ない。青木くん(仮名)は、遅刻大魔王だからね。
「遅刻のために生まれてきたような奴だよ。ほんとに救えねえ」
なかなかに伝法ですな、井本さん(仮名)。伝法なのに淡々口調。
その冷たさ、冬っぽい。クールビューティーの二つ名をあげよう。
『ごめんなさい。遅れちゃいました』
おお、そこに見えるは青木くん。
「はじめましてー。青木さーん。私ぃー、井本と言いまーす。
青木さんってー、連絡もせずにー、すっごい遅刻をする人なんですねー。
これからはー、お手柔らかにー、よろしくぅー、お願いしまーす」
はじめましてー、だって。悪いことは言わない。謝っとけ、青木くん。
ひょっとしたら、グーからパーくらいにはなるかもよ? 一発が。
『いやあ、ちょっと電車に乗り遅れちゃって。まだ30分くらいですよね?』
青木くんは、にこやかに言う。
遅刻星人でもここまで開き直れる人は、さすがになかなか居ませんけれど、
やっぱり待たされる側と、待たせる側とだと、時間の感覚が違いますよね。
なので、
「もう30分、でーす。っていうかー、青木さんってー、
電車に乗り遅れる前にー、きっと人生に乗り遅れてますよねー。
そのまま遅れつづけてー、私の視界からいなくなって欲しいでーす」
こうなる。
井本さんも、にこやかにクールビューティー。
にこやかな二人に挟まれて、僕も引きつりながらにこやかな午後。
さて。
この「まだ30分」「もう30分」のように、時間が持つ、
伸び縮みする性質のことを社会哲学では「生きられる時間」と言います。
でも、両方とも同じ30分なんですよね。それは時計で見てれば明らかです。
このように機械的に計測した時間のことは「測れる時間」と言います。
楽しい一時間は速く過ぎ、つらい一時間は終わらない。でも、同じ一時間。
経験則的に誰しも知っていることがらです。
僕はここで、
「生きられる時間」「測れる時間」
の2つに続く、3つ目の時間概念を提唱したいと思います。
「乗り遅れた時間」
年末年始、実家に行ったのですよ。
年に1、2回くらいしか行かないので、行くたびに新しい発見があります。
今回の発見は、台所にある、食材をしまっている戸棚で起こりました。
なんかね。
乾物が異常増殖してるんです。
僕がちいさい頃は、お菓子が沢山詰まっていたその戸棚に、
お腹が空いた時に、兄弟で一緒にあさっていたその戸棚に、
海苔やら、昆布やら、かつおぶしやら、干しシイタケやらが詰まっている。
考えてみれば、当たり前なのでした。
弟はUSに出張し、姉は結婚して家庭を作り、僕は東京でふらふらしている。
僕の実家には、今、60歳以上の人間だけが寄り添って暮らしているのです。
田舎暮らしの60歳以上ですよ。そりゃ乾物しかなくても、おかしくはない。
小腹を満たすため、お菓子を探して、僕はその戸棚を開けました。
お菓子があると思って戸棚を開けた僕は、子どもでした。
乾物を見つけて、乾物だけなのを確認し、僕はその戸棚を閉めました。
なるほど。歳を取るわけだ。戸棚を閉めた僕は、36歳でした。
僕は、戸棚が積み重ねてきた時間の流れに、実家を出てからの21年間もの間、
乗り遅れ続けました。そして、この発見をした瞬間、一気に時間が蓄積され、
乗り遅れた分の時間に追いついたのです。
僕の父や母は、この戸棚を開け閉めしても、そんな感覚はないはずです。
開けるときも、閉めるときも、彼は62歳であり、彼女は60歳です。
そして、次にこの戸棚を開けるとき、僕は36歳です。
僕は戸棚を閉める時、独りでにやりと笑いました。
笑った理由は、良くわからない。なぜか、楽しくて嬉しくて。
大人って、おもしろいなあ。
『いやいや。人生に乗り遅れるくらいがちょうど良いんじゃないですかね。
50本くらい乗り遅れて、井本さんとイーブンの人生だと思うんですよ。
もうちょっと乗り遅れると、きっと仲良くできるんじゃないかな』
「そんなにー、乗り遅れるのが好きだったらー。延々と人生に乗り遅れてー
いっそ乗ってこなきゃー、良かったんじゃねえですかねー。したら少しは
世界が平和にー・・・あ、てめえなんかどうでもいいかー。世界にはー」
超絶にこやかな二人に挟まれて、僕も引きつりながら超絶にこやか。
笑ってる理由は、良くわかります。危険回避のための、追従笑いです。
大人って、つらいなあ。
(この二人が付き合ってるってんだから、大人って、分かんない:榊原)
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