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鹿島化学金属プラスチックベアリングマガジン
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      鹿島化学金属プラスチックベアリングマガジン


       プラスチック加工における汎用旋盤とNC旋盤


 編集・発行:鹿島化学金属株式会社 http://www.kashima-kagaku.com

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こんにちは
今月のメルマガを担当させて頂きます金子です。

http://www.kashima-kagaku.com/company/staff.html#kaneko


やっと梅雨が明けましたね。

これから夏本番です。
熱中症には気を付けないといけないですね。




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■ プラスチック加工における汎用旋盤とNC旋盤
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今回のメルマガのテーマは

『プラスチック加工における汎用旋盤とNC旋盤』です。


初めに、旋盤について。

旋盤とは品物を回転させ、
刃物台に取り付けた切削工具で加工する工作機械のことです。


ろくろを想像してみてください。
物が回転し指などを当てて形を作っていきますよね。

この場合のろくろの台がチャック、指が切削工具にあたります。
チャックとは、旋盤の主軸に取り付けて品物を強い力で
把握するもののことです。

旋盤は丸物部品を加工する代表的な工作機械で、
モノづくりの基本と言われています。


当社には汎用旋盤とNC旋盤の2種類の旋盤があります。
簡単にこの2つの旋盤についてご説明します。


●汎用旋盤とは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
加工する際、自分で目盛りを合わせ品物を縦方向、横方向に削っていきます。
目盛りが1目盛り0.01mmの機械の場合、
10目盛りで0.1mm削ることができます。
例えば、品物を0.5mm削りたいときは、目盛りを50目盛り動かします。
当社にも数種類の汎用旋盤がありますが、1目盛りで削ることができる数値は
機械ごとに違いますので複数の旋盤を使っているとたまに混乱してしまいます。
作業の効率を考えていくつかの旋盤を使うときは要注意です。


●NC旋盤とは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
汎用旋盤が手動であるのに対し、コンピューター制御でスタートボタン一つ
押すだけで指示通りの加工をしてくれる自動旋盤のことです。
ちなみにNC旋盤のNCとはNumerical control(数値制御)のことです。
汎用旋盤で加工する時は先程述べたように作業者が目盛りを合わせるのですが
NC旋盤はデータを入力するだけです。
数値を入力するだけでその数値通りに機械が動いてくれます。

しかし、この時に数値入力を間違えると予期せぬ方向に機械が動いてしまい、
品物にぶつかったり、機械が壊れたりしてしまうことがあります。
NC旋盤の場合は、あっ!と思っても動きが速いのですぐに止められません。
その点汎用旋盤は手動で動かせるので品物にぶつかる心配は少なくなります。

また汎用旋盤とは違って、複雑な形状が簡単にできます。
(R加工やテーパー加工等。)
それ以外にも汎用旋盤では手動で行っていた工具交換等も
決められたプログラムを入力することによって自動化しています。




簡単にまとめますと、手動か自動かの違いですね。

この様に書くとNC旋盤の方が汎用旋盤より便利な感じがして、
NC旋盤だけでもいいのではないかと思いますよね?
しかしそうでもないのです。
一般的には生産数が多いとNC旋盤、単品ものだと汎用旋盤と
言われていますが必ずしもそうとは限りません。




簡単な加工から難しい加工まで色々ありますが、
経験しないとわからない事だらけです。

NC旋盤はプログラムを入力するだけと書きましたが
汎用旋盤での基本的な加工方法がわかっていないとNC旋盤を確実に
使いこなすことができません。



私は汎用旋盤での加工を覚えてから、現在NC旋盤を使っています。
その経験から言えることは、
それぞれの機械には向き不向きがあるということです。

・どのような加工をするか
・どのような刃物を使用するか
・どのような手順で切削していくか
・どのような方法で品物を旋盤に取り付けるか

等を考えて汎用旋盤で加工するかNC旋盤で加工するかを判断しています。



余談ですけど、私は初めの頃、超ベテランの職人さんに
汎用旋盤を教えてもらいました。

初めの頃は何を言われているのかさっぱりわかりませんでした。(笑)
でもその時にはわからなかったことが今になって「あ、そういう事か!」
となる事もあります。
やっぱり経験は大事なんだなと思いますね。

これはどんな仕事でも同じですね。
NC旋盤を使いだした時も、汎用旋盤での経験のおかげで
あまり加工方法では迷うことなく、
プログラムを覚えることに集中できたので
結構早く覚える事ができました。




本題の『プラスチック加工におけるNC旋盤と汎用旋盤』ですが

そもそも旋盤って金属加工を前提に造られています。
機械の構造や刃物等は金属加工には向いていますが、
プラスチック加工には不向きな部分もあります。


プラスチックを加工していく上での不向きな部分と言いますと、
刃物はもちろんのこと、チャック圧が大きくかかわってきます。
チャック圧とはチャックで材料をつかむ圧力のことです。


NC旋盤ではチャック圧を多少は調整できますが、
プラスチックの材料が柔らかいので、油圧チャックの場合
いくらチャック圧を低くしても変形してしまいます。

そのため、加工した時は寸法精度が出ていても、
材料から加工物を切り落とすと、
切り落とす前とは違う寸法になってしまうことがあります。
加工熱や切り落とした時の応力も関係するのですが。

寸法精度が出ない時は寸法変化を計算して、
プログラムの数値を変えたりして工夫し、正確な寸法をだします。


その点汎用旋盤のチャック圧は、
加工者の感覚で強弱をつけることができますので、
NC旋盤よりかなり低いチャック圧でつかむことができます。
チャック圧によって仕上がり寸法が微妙に変わるので
プラスチックを加工する上でのチャック圧は重要だと思います。


品物をつかむ力が弱すぎたら加工中に品物がチャックから外れて
破損してしまいますし、
逆に強すぎたら変形してしまうので難しいとこですが、
これも経験ですね。


先日もNC旋盤で内径加工をしていたのですが、
肉厚が薄く、どうしても変形して寸法が出せなかったので
汎用旋盤の加工者にお願いしました。
すると汎用旋盤では変形せずにきれいに寸法がでました。

それでも変形して寸法精度がでない場合は、
次の手として治具を製作して加工する場合もあります。



金属加工でも、肉厚が薄い品物を加工する際はチャック圧が強いと
変形する場合があります。
しかしプラスチック加工の場合はそれ以上に変形しやすいので
神経を使います。


金属加工とプラスチック加工でも違いはありますし、
NC旋盤と汎用旋盤でも違いはあります。

いろんな知恵、経験からどのような加工をするか
どの旋盤で加工するか、まだまだ考えると奥は深そうです。






鹿島化学金属はプラスチックとプラスチックベアリングの
プロフェッショナルです。

お困りのことがあればご相談下さい。


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■編集後記
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 身体づくりと体力づくりのために
 去年くらいからスポーツジムに通っています。

 もういい歳ですし、体力は落ちていく一方ですからね。(泣)
 ちょっとでも食い止めれば、と。(笑)

 がっつりと筋トレするのも気持ちいいものですよ。


 後輩と通っているので
 一緒に筋トレをしてお風呂に入って
 サウナも入って・・・
 そのあとよくビールを飲みに行くのですが
 身体を動かしたあとのビールは格別です。


 筋トレをしてビールを飲んでしまうと意味がないと
 周りには言われますが・・・(笑)

 話はそれましたが、
 適度にビールは我慢して、チームメイトに
 負けない様に筋トレを頑張りたいと思います!



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編集・発行:鹿島化学金属株式会社           編集 鹿島 祐二

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